怖い!食物アレルギー治療で一時心肺停止さらには脳に後遺障害も!!

あなたのお子さんにアレルギーはありますか?

厚生労働省の調査では、0歳~14歳の子供たちの約40%になんらかのアレルギー症状が認められるといいます。そのうちの10人に1人が食物アレルギーだそうです。

娘の保育園でも卵、小麦アレルギーのお友達がいて、給食がパンの日はおにぎりを持たせていましたし、誕生日にはケーキではなくゼリーを用意。お母さんはそれはそれは口にするものに気を使っていました。

軽度の食物アレルギーであれば、成長とともに耐性獲得※ が期待できますので、あまり悲観的になることも、焦って急激に治そうとする必要もないのです。

※アレルギーの原因となる食べ物(以下アレルゲン)が食べられるようになること

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今回の経緯

2017年11月14日
神奈川県立こども医療センターの「経口免疫療法」の臨床研究に参加していた子供が、アナフィラキシーショックにより一時心肺停止状態に陥る。
一命は取りとめたものの脳に障害を残し、現在も治療中。

今回の子供の場合には牛乳のアレルギーがあり、同施設での入院指導の後、自宅へ戻ってからも一定の量(135ml)を摂取する加療を続ける中で3ヶ月目にして、容体が急変したもの。

この報告を受け、日本小児アレルギー学会は全国の医療機関に注意喚起をするとともに調査を実施しました。

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経口免疫療法とは?

経口免疫療法とは、経口負荷試験によって症状が誘発される量を調べ、その量を基準にして、専門の医師の管理のもとで段階的に食べる量を増やしながら、最終的に耐性を獲得させることをめざす取り組みです。 ファイザー製薬

経口免疫療法は全国102施設で約8千人が受けており、急速に広がっています。

経口免疫療法の内容

①負荷試験
アレルゲンをどのくらいの量食べるとアレルギー症状が出るかを確認

②増量期—アレルゲン摂取—
医師から指示された量を毎日摂取する時期
ごく少量からスタートし目標量まで段階的に摂取量を増やしていく
アレルギーの重症度によって入院で進める場合と外来で進める場合とがある。

③維持期
目標量を引き続き食べ続ける
一定期間を経過したら耐性の有無を確認するための試験を行う

④確認試験
毎日食べることを中止し2週間の完全除去の後に、病院で負荷試験を行う
症状なし→自宅で自由に摂取を続け、学校や外食での制限を解除していく
症状あり→維持期を再開

最後に

このお子さんが何歳の子なのか等、詳細な情報は入ってきておりません。
ですが、牛乳を135ml飲めるということから乳児ではないでしょう。
また、外来も選べる治療法において入院していることからアレルギーの重症度は高かったこともわかります。

子供が将来少しでも食べるものの選択肢が広がるように、との親心からこの治療法を選ばれることでしょうが、まだまだ臨床研究の段階で、一般診療としては推奨されていないことをご承知された上で受ける受けないを決めてほしいと思います。

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